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「武蔵野の視座」展

2024年2月15日(木)~2月25日(日)
13:00-19:00 最終日17:00
会期中休廊/19(月)、20日(火)、21日(水)

中世紀、室町、鎌倉と原野であった武蔵の国。西の文化が日本の中心であった後、江戸の開拓が始まり入植者が灰をまき、落葉樹を植え、土地を整え、農村を築き上げた。そして「武蔵野」が形成された。玉川上水、雑木林をつくるなど、この土地は本来プリミティブな土木や土地改良から生まれたものだ。

私たちの今立つ場所は人の手で整えられた原野の果てにあり、その先に広がるのは細かく切り取られた都市開発の果てである。

この企画展では3人の武蔵野で生まれ育った作家が、雑木林や原野の入り口、野山に生きる植物や虫、辻々にある祈りの場や祠など、その体験と記憶を辿りうつろう武蔵野の幻想風景を作ります。

絵画:中村眞弥子
彫金:関口まゆみ(騎西屋)
ガラス:小沢典子

「武蔵野の視座」2024

「武蔵野の視座」2024


■絵画:中村眞弥子

彫金 x ガラス x 絵画 の展覧会「武蔵野の視座」に参加させていただく運びとなりました。
ギャラリー蚕室で、旅先で。お互いの展覧会で。
打ち合わせを重ねながらわたしたちの「武蔵野」のかたちを追求してきました。
お近くにお越しの際はお立ち寄りいただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
(中村眞弥子)

・中村眞弥子プロフィール
1976年東京生まれ 東京在住の美術作家。1999年上智大学 比較文化学部 美術史専攻、2009年武蔵野美術大学造形学部 油画学科絵画コース卒業。からだの感じる空間のさかいめ・あたまの知っている実在の印象・こころの求めている普遍的なかたちに無数の感覚を重ねながら、もうひとつの日常を描く。国内外の個展・グループ展にて絵画作品を中心に発表。ホテルの壁画、 服飾、装丁、食器などのコラボレーションも行う。


■彫金:関口まゆみ(騎西屋)

彫金で参加する関口まゆみは、蚕室でも長く「騎西屋」として帯留や簪、和装小物の制作を中心に活躍しております。今回の企画展「武蔵野の視座」では今までの制作の枠を越えた彫金での新しい表現に挑戦します。作品性の高い装飾品の製作も進んでおります。ご期待ください。(蚕室)

・関口まゆみプロフィール
http://kisai-ya.com/
埼玉県に生まれる
1995年 武蔵野美術大学造形学部卒業
2008年 屋号を『騎西屋』として活動を開始する
※都内で企画展・個展・催事参加多数

武蔵野美術大学の工芸工業デザイン学科で金属工芸を専攻して以来、彫金での制作を続けております。
日本の伝統的な彫金技法を用い、ひとつひとつ丁寧に制作しています。工房は自然豊かな埼玉の日高市にあり、モチーフには四季の樹木・野草・花など武蔵野の里山を感じさせるものを多く手がけています。


■ガラス:小沢典子
原始的な宗教の場、山や岩、湧水や滝など畏怖するエネルギーとそこにある入口としての祈りの場。
土地への縛りと神秘への疑いを重ね「場」「土地」に注目しています。
黒網の吹き破りでの新作の花器は今回のテーマ「武蔵野」にあるその固く痩せた大地、原野のパワーを表現しています。こぶしや椿、梅、木瓜など野生みある庭木を生けて欲しいです。

・小沢典子プロフィール
東京都出身
1994年 武蔵野美術大学 造形学部油絵学科 卒業
1996年 武蔵野美術大学 大学院 造形研究科 美術専攻 油絵コース 修士課程 修了
2004年 ガラス制作を始める/現在亀戸グラスルーツで制作
2013年~Art+Craft Gallery蚕室/主催・ディレクター

2024-02-23 | Posted in 過去の展示Comments Closed