BAR英

【神楽坂BAR英】2013年4月15日〜5月中旬 美術家:坂田あづみさん

2013年4月15日本日より、神楽坂BAR英の展示は美術家:坂田あづみさんの刺繍をつかった作品です。
「蛾」をモチーフにした作品群が、2ヶ月連続「虫」!となりました。

昨年、秋葉原3331のバンビナートギャラリー「わたしはおそれない」で久しぶりに坂田さんのタブロー(絵画)で見たとき、彼女はやはり「死を想う(メメントモリ)」な人なのだなと思いました。つまり、私は彼女の作品が好きです。

美術とは、やはり観る人に「新たな視点」を与えて心を揺さぶることだと思うんです。

坂田さんのこの「蛾」のモチーフの中にも普段目をそむける「虫」のディテールを、美しい刺繍の表現で置換することで、「グロテスクに思う何かから、目を背けられない様」にぞわぞわとした皮膚感覚すら生まれます。
彼女のテーマの「おそれるこころ」を「美しさで」作品に集中させるのです。
こういった心の動きを捉えると、美術や芸術というもののパワーや豊かさを感じてわくわくします。

★蛾とスカルのブローチ、販売しております!
★来月には、大阪伊勢丹での展示販売もあるそうです。

▼昨年の展示のコメントの転載となりますが、彼女のコメントです。
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私たちが「おそれているもの」とは何だろう?

死はもちろん未来のある生にでさえ、常におそれを持って生きています。
見えない存在や今の環境を脅かすものに対して世の中は恐怖で満ちている。

それは私たちを過去にとどまらせ、憎しみを生み、怒りをつのらせます。

おそれを克服してそれを解消したらどうなるのだろうか?

今まで私はおそれを感じるものを描く事でその疑問を解き明かそうとしてきました。
例えば作品のモチーフにある布のドレープはゆるやかな時間の経過やくりかえされる様々な感情、そして肉体の変化を、ミイラやさなぎは必ずやってくる死と永遠の命への憧れに対して。
何者かわからない「いきものたち」はおそれ自体であったり、または自分を許した後の抜け殻だったりします。
水や土の中など生存不可能な場所も大切なモチーフの一つです。

おそれに立ち向かい、すべてを受け止め、自分の魂から逃げない。
そして本当の魂に出会えた時、そこにはきっと愛が満ちているのだろう。

しかしそこに到達するのは困難で、ちょっとやそっとではなかなか辿り着けないのです。
私はおそれを描き続ける事で未だ見えないあこがれの魂に向かって精進しているようです。

坂田あづみ
http://www.bambinart.jp/artists/azumi_sakata/
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bar「英-ei-」
新宿区神楽坂3-2-31-2F
TEL / 03-3260-5982 20:00pm~2:00am 定休日 / 日曜・祝日
http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13104645/

2013-04-15 | Posted in BAR英Comments Closed